思い出し、そして捨てるという事
私は『漫画』が排除された家で生まれ育った。
(毎度お馴染み本文とは全く関係ありませんが先日野田サリーお花見で無邪気にシャボン玉で遊ぶさいとぅーさんを優しく見守っている風を装い酔ってうたた寝している図です)
正確に言うと歴史等を学ぶ堅苦しい漫画は存在していたが『娯楽』の漫画は1冊も存在しない。その代わりに英語が堪能であった父親の方針で、英語関連の教材が山程積まれているような家だった。
小学生の頃。
兄が病気で入退院を繰り返していた時期、何度か母親とお見舞いに行ったと思うんだが唯一覚えてるのは1つだけ、まだ子供だから病院内では暇だろうと思ったのかどうかは知らないが、珍しく母親が病院の売店で買ったであろう漫画雑誌を渡してくれた。
普段漫画を読む機会が無かったのでとても嬉しかった気持ちはよく覚えてる、しかし残念ながら其れは大人の女性向けの漫画雑誌であり間違いなく小学生の子供が読むような内容ではなかった、ワクワクしながらページを何枚かめくると男女が絡むシーンが突然目に飛び込んできた、大人になった今の私が其れを見たとしても正直大した事の無い、という程度の描写ではあったがまだ幼かった当時の私はもう二度と其の漫画雑誌を手に取る事は無く
『恐らく見てはいけないモノを見てしまった気がするし実際何だかよくわからないけど気持ち悪くて吐きそうだし』
そして、ただ単純に悲しいという気持ちだけが其の先随分長い間、自分の中に留まる事になる。
そしてフと思うのは最近子供の頃を思い出して整理する事が増えたなぁと、こういう事をやり始めるという事は今までの経験から言うと
今居る場所から違う場所へ行く、という事だったりする。
もう私にとって『過去』はただの重い荷物だから不要なモノは此処に捨てて最低限の思い出だけを集めて新しい場所へ、漫画の悲しい出来事も今回でサヨウナラだ。
もしかしたら其処が最後の定住先になるかもしれないし、どうなっていくか分からないけど、どうせ行き当たりばったりな人生なのだからなるべく楽しく自分らしく。
今年5月から新しい事を始めたいと思います。
あ、ちなみに英語は多少読めるけど全く話せませーん、残念!